関東大震災の朝鮮人虐殺 知事は追悼文送付を/共産党都議団が申し入れ

武市副知事(右から3人目)に申し入れる共産党都議団=17日、都庁(写真提供:しんぶん赤旗)

日本共産党東京都議団(大山とも子団長、19人)は17日、関東大震災(1923年)の朝鮮人虐殺犠牲者の追悼式典に対して追悼文を送付するよう小池百合子知事に申し入れました。

関東大震災では数千人とされる朝鮮人が軍や警察、自警団などに虐殺されました。73年以降、毎年9月1日に都立横網町公園(墨田区)で行われる追悼式典に、歴代都知事が追悼文を寄せていましたが、小池知事は就任翌年の2017年以降、送付をやめています。7月には追悼式典実行委員会が追悼文送付を都に要請しました。

申し入れでは、追悼文送付の中止が「史実を闇に葬り歴史修正に手を貸す行為で、特定の民族への差別、偏見、ヘイトスピーチを助長する」と批判。17年以降、追悼式典と同時刻に隣接する場所で開かれた集会で朝鮮人差別の演説が行われ、都がヘイトスピーチと認定したことを指摘しました。

東京五輪で森喜朗前組織委員会会長の女性蔑視発言をはじめ「運営サイドの人権意識の深刻な欠如」が露呈した中、開催都市の長である小池知事の態度は「民族差別を助長する極めて恥ずかしいことで、断じて許されない」と強調しました。

武市敬副知事は「今年も追悼文を送付しない」と述べました。

(「しんぶん赤旗」2021年8月18日付より)


⇒申し入れ詳細(「9.1関東大震災朝鮮人虐殺事件追悼式典にたいする追悼文送付の再開を求める申し入れ」共産党都議団ホームページ)