外環道陥没 恐怖と憤り/外環道訴訟 第10回口頭弁論

東京外環道訴訟の弁論後、原告らが開いた報告集会=2日、衆院第1議員会館(写真提供:しんぶん赤旗)

原告 ”危険な実験やめよ”

東京外環道(東京都練馬区~世田谷区間、約16キロ)予定地沿線住民が、地下トンネル建設工事に対する国の事業認可の無効確認などを求めている東京外環道訴訟の第10回口頭弁論が2日、東京地裁で行われました。

原告の三鷹市の女性は「調布市で起きた陥没事故に、恐怖と激しい憤りに駆られた。私の家の地下では、直径30メートルのトンネル拡幅部が計画されている。大深度トンネルで失敗した事業者が、地中の拡幅を安全に行えるというのは幻想だ。住民の人命、人権をかけた危険な実験だ」と訴えました。

原告代理人の武内更一弁護士は、原告が当初から、トンネル工事による酸欠気泡の発生や事業費の増大、陥没などの危険性を指摘してきたと強調。国などが「地上に影響しない」として工事を進めてきたこと自体が違法な上、「今年3月末で期限が切れる都市計画事業の施行期間を延長するのは許されない」と批判しました。

原告らは弁論後に報告集会を開催。日本共産党の山添拓、社民党の福島瑞穂両参院議員が連帯あいさつしました。次回弁論は6月2日の予定です。

(「しんぶん赤旗」2021年3月4日付より)