【新春随想】吉良よし子参院議員/かけがえのない命

吉良よしこ参院議員(写真提供:しんぶん赤旗)

今年は、新しい命とともにお正月を迎えました。2人目です。

コロナ禍。面会も禁止、立ち会いも許されない、不安と孤独の出産でしたが、それでも無事に生まれたことは奇跡のよう。毎日、全力で泣いて、飲んで、成長している小さな命の力に感動の日々。

ところで、わが家で新しい命を迎えた11月、渋谷区の路上で生活していた女性が殴り殺されるという事件がありました。犯人の男性は「大ごとになるとは思わなかった」などと言ったそうですが、なぜ「大ごと」と思わなかったのか。人を人とも思わず、命を奪ったその行為、その言葉…命を産み出したばかりの私にはことさらつらく、ひどさが脳裏を離れません。

命を軽視しているのは、この犯人だけではありません。日々、コロナ感染者が拡大し続けているのに、「自助・共助」ばかりで無策の菅政権による命の軽視っぷりもひどいものです。いまだにPCR検査すらまともに受けられない状態で、どうやって命を守るのか。

目の前の小さな命をいとおしく思えば思うほど、命をないがしろにする政治や社会への憤りは増すばかり。命は奇跡。命は尊い。かけがえのない命を見捨てない政治を今年こそ。新年の決意です。

(2021年1月9日付「しんぶん赤旗」より)