住民に沿う水害対策を/都議会 河野氏計画見直し要求

質問する河野都議=9月30日、都議会本会議(「しんぶん赤旗」提供)

 日本共産党の河野ゆりえ東京都議は9月30-日の都議会一般質問、で、江戸川、荒川、隅田川などに面し地盤面が満潮時水位より低い東部低地帯の国・都の水害対策について、住民を追い出す高規格堤防(スーパー堤防)をやめるよう小池百合子知事に迫りました。
 河野氏は国と都が打ち出している、堤防近くの住宅地を広範囲に盛り土する高規格堤防計画について「荒川、中川、江戸川で造れば200年、2.7兆円かかる。非現実的だ」として、既存堤防の補強などに切り替えるよう求めました。
 浸水対策について下水道整備による対策強化を要求。建物上層階へ避難する「垂直避難」の備えが必要だとして、都営住宅建て替え時に集会所を上層階に設置することなどを提案しました。
 小池知事は高規格堤防建設などの街つくりを進めると強弁。和顔井克夫下水道局長は下水道整備の効果を検証し「着実に対策を進める」、榎本雅人住宅政策本部長は集会所について「地元から要望があれば協議に応じる」と答えました。
 河野氏はまた、東京土建一般労働組合江戸川支部の調査結果を紹介し、建設労働者の生活実態の把握と国民健康保険組合への支援を要求。潮田勉財務局長は「適正な下請け代金支払いなど実態把握に努める」、吉村憲彦福祉保健局長は「国保組合は被保険者の健康保持増進に尽力している」と答えました。

(2020年10月3日付「しんぶん赤旗」より)