【新春随想】歳末にカン、カン。~田村智子参院議員

2020年1月7日 ,
田村智子
田村智子 副委員長・参院議員

カン、カン。 拍子木の音が夜空に抜けていくようです。

「近頃は苦情もあるから控えめにしてるんですよ」と隣を歩く自治会の役員さん。

我が町会・自治会は歳末防犯パトロールが今も健在で、12月29日に私も当番の一人として参加しました。

午後8時から10時過ぎにかけて2回町内を回る、1回目が終了し一旦帰ろうとすると、テントの中の椅子を勧められ、しばしの懇親会に。

子どもさんと一緒に参加したお父さん、仙台から越してきたと言います。
「震災の時、この子は生まれたばかりで病院にいたんですよ」

無口な年配の男性。私が長野県小諸市の出身だと話すと、群馬で働いていた時のことをポツリポツリ、役員さんは「こんなに話すの初めてだよ」と教えてくれました。

狭いテントで暖をとりながら、差し入れのお煎餅をつまみに少々(?)お酒を飲みながら、数人で語り合う――なるほど、こうやってご近所さんと知り合いになるのは、防犯の土台かもしれません。

公園でサッカーを真剣にやっている少年たちにも、やさしい気持ちで「何時まで頑張るの? 気をつけてね」「ありがとうございます」とやりとりし、ほっこり気分の年末でした。

(2020年1月7日付「しんぶん赤旗」より)