【新島村】連絡船運賃 増税分転嫁せず “利用者負担増は理念に反する”

10月に予定されている消費税増税に対し、東京都新島村が、新島・式根島2島間を結ぶ村営連絡船「にしき」運賃の増税分転嫁の値上げをせず、据え置くことを決定したことが4日わかりました。

綾とおる・新島村議
綾とおる・新島村議

連絡船にしきは、毎日3往復(最盛期は4便)運航して、人や食料品、日用品などの小荷物を運んでおり、島民の重要な足としての役割を果たしています。

「にしき」の運航計画や料金に関わる同村の「連絡船運営委員会」(委員長・日本共産党綾とおる村議)は3日、運賃据え置きを諮問。

村は、にしきは「住民福祉の増進と産業の振興を図ることを目的として運航している」ことから、「値上げによる利用者の経済的負担を増加することは、運航理念と相反する」「一般住民に負担を強いることになり、商業者の利用も多いことから地域経済にも悪影響を及ぼす」として据え置きを提案し、委員会は、運賃据え置きを全員一致で了承しました。

運賃据え置きについて村役場は「にしきは村民生活に欠かせない交通機関であり、住民の負担を少しでも軽くしたい」としています。

綾村議は「6月の村議会でも、消費税増税に伴う運賃などの値上げをしないよう村に求め、据え置きを検討するとの答弁があった。今回、村が村民のくらしに寄り添う判断をしたことに喜びの声が寄せられている」と述べました。

(2019年9月7日付「しんぶん赤旗」より)