「希望の願い、共産党に」 吉良さん「一票で政治変えよう」

2019年7月4日

 歴史的な参院選は4日に公示を迎え、17日間の選挙戦がスタートします。日本共産党は比例代表で7人以上の当選へ全力をあげます。現職の吉良よし子参院議員が2期目当選を目指す東京選挙区(定数6)は、有力候補がひしめき、誰が落ちてもおかしくない大激戦です。(荒金哲)

参院選東京ルポ
参院選スタート 21日投票 有力候補ひしめく大激戦
公示前の最後の週末となった6月29日、吉良さんは文京区の柳橋商店街で街頭演説しました。
「暮らしに希望を、消費税増税はストップを、その願いを共産党に託してください」―吉良さんの訴えに、2人の子どもを連れて通りかかった女性が、手を振ってこたえます。初めて吉良さんの訴えを聞いたという40代の女性は、「感じがいいですね。わかりやすくて、良い話だった」と話しました。
 6月27日には、日本共産党を応援するJCPサポーターによる街頭宣伝が新宿駅東南口で開かれました。
 吉良さんは、「希望」が花言葉のガーベラを手に参加。比例候補の小池晃書記局長(活動地域=東京)の「(貧しい年金の備えに)2千万円貯めるより、一票で政治を変えるほうが簡単です。今度の選挙、一票で政治を変えましょう」の訴えに、大きな拍手が寄せられました。
 壇上で「一人ひとりを大切にする政治を」と訴えた女性は、「東京に住んでいる人は、ブラック企業やハラスメントと戦ってきた吉良さんに投票できる。大チャンスです」と呼びかけました。

当落線上で全力
 東京選挙区は、定数6の約3倍もの立候補で、主要政党が目玉候補、有名候補を擁立する激しい選挙戦です。当落線上に有力候補がひしめき、どの候補も全力の取り組みを進めています。
 自民党の現職の2氏は国会議員、業界関係者らが勢ぞろいしての事務所開きや、各自治体での決起集会を次々と行い、各種団体や業界組織を引き締めています。
 立憲民主党は、国会が閉会した26日に、新宿駅東南口で緊急の宣伝を開催。東京選挙区に挑む新人2人が「東京で2議席を必ず取らせてほしい」と、そろって手を上げると、大きな拍手が沸き起こりました。
 国民民主党の新人は、連合東京や連合本部、傘下の労働組合を回って協力を求め、街頭では子育てしながら働いてきた経験などを訴えています。
 日本維新の会から立候補する元都議の新人は、各地で比例候補と街頭演説。都議時代のテレビ出演を「テレビでおなじみ」と紹介すると、通りかかった人が握手を求める姿が見られました。
 現職の山本太郎氏が率いる「れいわ新選組」は、著名人を含む比例候補を次々と擁立し注目を集めています。

69ページの企業名
 参院選に向け、吉良さんは第一弾の「学費と奨学金」、第二弾の「働き方」と、二つの政策紹介動画をツイッター(短文投稿サイト)で公開。第一弾は公開1週間余りで2万6千回、30日に公開したばかりの第二弾もすでに1万回(2日現在)、再生されました。
 ツイッター上では、「具体的でわかりやすい」「安心して生活できる日本に変えたいってスゴイよく分かる。ぜひ見ないと損」など、大きな反響が寄せられています。
 安倍首相に吉良さんが直接質問して創設を求めた、ブラック企業の企業名公表制度では、6月28日に昨年6月から今年5月までの1年間分が新たに公表されました。A4判69ページの膨大なリストに、書類送検された理由と企業名が明記されており、ブラック企業を社会的に追い詰める、大きな力になっています。
 吉良さんは、各地の演説で訴えています。「企業名公表は、ブラック企業に声を上げたみなさんの力が、国を動かして実現した制度です。あなたの声、あなたの一票が、政治を変える力になる。2期目も、働く人の命を守る政治をつくる先頭に立つため、何としても勝ち抜かせてください」

参院選へ期待の声
日本の岐路となる参院選が始まりました。各分野の期待の声を紹介します。

・社会保障を財政の中心に
 -全国保険医団体連合会会長・医師住江憲勇さん

 まやかし、たぶらかし、ごまかしの政治手法のためには、不正、偽装、捏造、隠蔽は当たり前という国民と民主主義を愚弄、蔑視する安倍政治によって国民は貧困と格差拡大の中であえいでいるという状態です。
 経済的な理由で医療が受けられないという受診抑制、治療中断。さらに、消費税増税されたら食費を削らざるをえないという回答が約6割というアンケート結果もあります。これでは国民自身が自分の命と健康、そして日々の食費すら削りながら大企業や富裕層の富の蓄積のために貢献させられている構図です。
 これが今の日本の現実の姿です。そして安倍政権が狙う新自由主義国家づくりの本質です。世界一企業活動しやすい日本づくりのために、大企業や富裕層への富の蓄積を何よりも優先し、それらによる投資と消費を最大化させるために、大企業と富裕層の税と社会保険料負担を限りなく身軽にするための消費税増税です。参院選では安倍政治を終焉に追い込む鉄槌を下さねばなりません。

・創業百年を祝うために
 -不二屋書店3代目店主 門坂直美さん

 今回、自由が丘駅前にある私の店の前で、共産党の宣伝カーから初めてお話をさせていただきました。お客さんも「あっ、不二屋さんだ」と聞いてくれ、うれしくもあり恥ずかしくもあったのですが、消費税の値上げを何としても中止したいと思ったからです。
 ここ数年、電子書籍や通信販売などに押され、小売り書店の経営は厳しい状況です。かつては大井町線沿線のほとんどの駅に書店がありました。ところが、今は大井町と二子玉川、自由が丘だけになってしまいました。10%に値上げされたら、私の店も持ちこたえられるかわかりません。
 「もう決まってしまったこと」とあきらめず、共産党の支持を増やし、「消費税ノー」が国民の声であることをはっきりと示せば、政府は値上げを中止せざるを得ません。消費税を値上げせず、大企業の優遇税制などをただすことで、7・5兆円の財源を確保できると言っているのは共産党だけなのです。
 私は、4年後の不二屋書店創業100周年を祝うという、夢の実現のために精いっぱい共産党を応援します。(目黒区自由が丘在住)

・保育士給与引き上げ期待
 -保育士 荒木壮旗さん、通江さん
 私たちは長く保育士をしています。参院選で保育士の賃金をまず5万円引き上げ、認可保育園を今後も増やすとした共産党を見直しています。共産党の政策「8時間働けばふつうに暮らせる社会を」が実現すれば、家族で過ごす時間が増え、子どもたちの成長にとっていいことだと思います。
 近年、保育士の処遇やその職場の離職率が、保育の質やそこでの子どもの育ちに影響しているという研究が進んでいます。子どもたちが自ら、「あれをしたい」「こうしてほしい」などの願いを持ち、それを実現していくプロセスを保育と呼ぶとしたら、それはかけがえなく大切なものです。私たち大人も、子どもに言葉をかけ、共感し合っていくそんな保育がしたいですね。
 吉良さんが「ブラック企業根絶」を訴えて初当選して、もう6年なんですね。吉良さんの質問は、ブラック企業の社名と離職率の公表を実現し、企業の意識も、変わっているようにも思います。
 通江も労働組合に加入していて職場の労働環境を良くするために頑張っています。泣き寝入りしない社会の実現へ、共産党の議員さんらと共に頑張りたい。