【参院法務委】司法試験 在学中受験案はずさん 山添議員追及 懸念・反対を無視

2019年6月3日

日本共産党の山添拓議員は5月30日の参院法務委員会で、法学部と法科大学院を最短5年で修了とし、大学院在学中の司法試験受験を可能にする法科大学院等関連法改定案は、法曹養成制度の全体設計や関係者の懸念・反対を無視し、ずさんな経過で提出されたと批判しました。

質問する山添拓議員=5月30日、参院法務委(「しんぶん赤旗」提供)

山添議員は、在学中受験の導入に関し、文部科学省中央教育審議会の委員からも議論を経て検討すべきとの意見があったのに、中教審で議論もされていないと指摘。

法務省の小出邦夫司法法制部長は、学会や弁護士関係団体などから「在学中受験を認めることで法科大学院を実質的に崩壊させる」などの意見が寄せられたとしながら、法科大学院の教育充実は法成立後の議論にゆだね、何ら具体的な方向性も示さず、反対意見なども反映されていないことが明らかになりました。

山添議員は「時間的制約もあり審議会等での議論を経ることなく立案作業を進めた」「緊急性ということで理解いただきたい」との平口洋法務副大臣の答弁を挙げ追及。

山下貴司法相は「拙速との批判は当たらない」と強弁を繰り返しました。

山添議員は、多様で豊かな法曹を養成するプロセスの中核をなす法科大学院教育にかかわる問題で、拙速なやり方は許されないと主張しました。

(2019年6月3日付「しんぶん赤旗」より)