【狛江市長セクハラ疑惑】日本共産党市議団 市長の辞職要求

動議議題とせず

東京都狛江市の高橋都彦(くにひこ)市長の同市職員に対するセクハラ疑惑で、日本共産党市議団は27日、市議会に市長の辞職勧告決議を動議として提案しました。

記者会見する女性議員有志の会の人たち=28日、東京都狛江市

しかし、動議を議題とすることに自民党・明政クラブ、公明などが反対し、否決しました。共産党、生活者ネット、社民党、民進党は賛成しました。

共産党が生活者ネットなどと共同で提案した真相解明と再発防止に向けた百条委員会設置の動議も同様に議題とされませんでした。

これに先立ち、高橋市長は自ら給与2カ月分の20%を減額する条例案を提案しました。

日本共産党の西村あつ子議員は、同条例案に反対の質問に立ち、「減給で疑惑をうやむやにし、幕引きすることは許されない」と市長の辞職を求めました。

西村議員は党議員団に寄せられたセクハラ被害の証言を突き付 は真相解明とセクハラ行為をされた職員への謝罪を要求しました。

高橋市長は条例の提案理由で「市政に混乱をもたらし市民に心配をかけた」と述べましたが、セクハラ行為について「心当たりはない」と改めて疑惑を否定し、職員への謝罪も拒否しました。

市長のセクハラ疑惑は、共産党市議団が入手したセクハラ相談に関する市の内部資料から明るみに出、同市議団が市議会で追及してきました。

疑惑を否定し続ける市長に対し、市民からは「恥ずかしい」「セクハラなら市長を辞めるべきだ」と厳しい批判の声が上がっています。

女性市議有志が辞職訴え

狛江市議会の超党派でつくる女性議員有志の会の6人(共産3、生活者ネット1、民進1、社民1)は28日、記者会見し、市長にセクハラ行為を認め辞職することを求めるアピールを発表しました。

日本共産党の宮坂良子議員が疑惑解明を求める署名が27日までに914人分集まって いること、4月22日には市内で、実行委員会形式による真相解明と再発防止を求める市民集会を開くことを紹介しました。

会見では、市長の辞職勧告決議や百条委設置の動議に対し、自民・公明両党などが反対し議題にすることさえ拒否したことに批判の声が相次ぎ、「市長給与の20%減給で幕引きは許されない」「市民の世論の力で辞職に追い込んでいきたい」などの発言が出されました。

高橋市長は同日、記者会見し「辞職はまったく考えていない」と述べ、セクハラ相談の内容を記した文書の記載に間違いがあり担当した職員にペナルティ(処分)を科すこと もある、と発言しました。

共産党の西村あつ子議員は「言語道断だ。セクハラ行為をした当事者こそがまず調査されるべきだ」と強調しました。

(2018年3月29日付「しんぶん赤旗」より)