スーパー堤防差し止め訴訟 地盤調査提出命令を

東京高裁で住民側主張

国と東京都江戸川区が江戸川右岸で、住民の批判を無視して進めているスーパー堤防の建設は違法だとして、住民が国に建設差し止めなどを求めている訴訟の控訴審口頭弁論が11日、東京高裁で行われました。

スーパー堤防差し止め訴訟口頭弁論後に住民らが開いた報告集会=11日、東京都千代田区
スーパー堤防差し止め訴訟口頭弁論後に住民らが開いた報告集会=11日、東京都千代田区
この計画は、同区北小岩1丁目東部地区で江戸川右岸の堤防を市街地側に盛り土して拡幅し、区画整理を行ったもの。

しかし、その後の調査で、地盤の荷重や沈下に対する抵抗力(地耐力)が不足している地点が多数あることが判明しています。

弁論で住民側は、このことは国と区の調査不足によるものだと批判。
「従来指摘してきた盛り土の危険性を改めて提起した」もので「危険な部分を見過ごす可能性を否定できず、盛り土の危険性はなお解消していない」と強調しました。

また、国・区側が住民側の請求に対して、地盤の調査結果の重要部分を黒塗りにして開示していないことは「まったく不誠実で不十分だ」と指摘し、調査結果の文書提出命令を申し立てました。

(1月12日付「しんぶん赤旗」より)