《豊洲問題》都議会委 市場会計決算を不認定
曽根都議が指摘「豊洲問題 都民欺いた」

不認定の意見を表明する曽根都議=5日、都議会公営企業会計決算特別委
不認定の意見を表明する曽根都議=5日、都議会公営企業会計決算特別委

東京都議会公営企業会計決算特別委員会は5日、都の2015年度中央卸売市場会計決算を、日本共産党、公明党、民進党(2会派)、かがやけ、生活者ネットの反対、自民党の賛成で可否同数となり、委員長(公明党)決裁で不認定となりました。15日の本会議で採決されます。都の決算が不認定になるのは08年度一般会計決算以来。

採決に先立ち、共産党の曽根はじめ都議は、豊洲新市場予定地(江東区)の主要施設の地下で土壌汚染対策として行うはずだった盛り土が行われず、地下空間を造っていた問題が今年9月、共産党都議団の調査で発覚したことを指摘。事実が都議会と都民に覆い隠され、「虚偽答弁が長期にわたり繰り返されてきたことは、都政への都民の信頼を根底から失わせるものだ。都議会と都民をあざむき続けてきた市場当局の欺瞞(ぎまん)的な対応の責任は厳しく問われなければならない」と批判しました。

曽根氏は、最悪の土壌汚染地である東京ガス豊洲工場跡地に生鮮食料品を扱う卸売市場を移転させること自体に反対だと表明。今後の移転をめぐる議論で都があくまで都民第一で誠実に取り組むよう求めるとともに、市場業者の苦しみに応えて最善の補償と、築地市場の補修改善に直ちに取り組むよう主張しました。

(「しんぶん赤旗」2016年12月5日付より)