豊洲新市場「盛り土」問題
共産党都議団が記者会見

都民あざむく重大問題

豊洲新市場工事概要のパネルを示して記者会見する日本共産党都議団=12日、都庁
豊洲新市場工事概要のパネルを示して記者会見する日本共産党都議団=12日、都庁

日本共産党東京都議団(吉田信夫団長、17人)は12日、築地市場の移転予定地である豊洲新市場(江東区)で、食品を扱うすべての建物の地下で盛り土がされておらず、水がたまっているところがあるなど、豊洲新市場整備をめぐる重大な問題点について都庁内で記者会見しました。

この日、小池百合子都知事に申し入れた「豊洲新市場整備をめぐる重大な問題点と徹底検証のための提言」について尾崎あや子都議が説明。都が、土壌汚染対策として説明してきた市場建物下4.5メートルの盛り土をやっていなかったのに、「やったと虚偽の報告で都民をあざむいていた重大問題が明らかになった。この問題の徹底究明を求める」と述べました。

青果棟の地下は砕石が敷かれたまま

尾崎氏は、都からの聴き取り調査や7日に新市場の水産卸売市場棟地下の現地調査をした様子を説明。空間のベンゼン濃度が高かった青果棟の地下は砕石が敷かれたままでコンクリートは打たれていない事実を明らかにし、各建物地下空間の水と大気の汚染物質状況の調査が必要だと強調しました。

また、2008年11月の技術会議(土壌汚染対策を検討する有識者の会議)で地下空間を「活用」する案が示されたことを明らかにし、「盛り土がない設計がどのような経緯で採用されたのか、徹底解明して全貌を公表すべきだ」と述べました。

各売り場棟の建設工事の平均落札率が99.9%など、談合の疑いがあること、工事費が高騰したことについても、徹底検証と公表が急務だと強調しました。

大山とも子幹事長、清水ひで子政調委員長、曽根はじめ副団長、白石たみお政調副委員長、かち佳代子都議が同席しました。

(「しんぶん赤旗」2016年9月13日付より)