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震災に強い東京へ

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東ひろたか(日本共産党江東区選出)都議会議員の質問から

住宅安全の確保は地震対策の重要課題


 つぎに防災対策についてです。

 関東大地震から80年。全国で地震が頻発するもとで、東京直下型地震は、今後10年以内に四割の確率で発生するのではないかという予測もだされ、地震につよい東京をつくることは、喫緊の課題となっています。

 最近、日本木造住宅耐震補強事業協同組合が全国でこの三年間に、実施した木造住宅の耐震診断のデータを集計して発表しましたが、その内容は、実施した耐震診断45000件のうち、危険な住宅が75%におよんでいるというものです。また、内閣府が9日発表した「住宅の耐震化に関する特別世論調査」は、耐震性が不足しているとわかっていても、住宅の改修を実施しようと考えている人は、4分の1の人にすぎないとしています。10年前の阪神・淡路大震災では約65〇〇人の犠牲者が生まれましたが、そのうち、約8割が倒壊した建物の下敷きになったものでした。

 地震対策の基本となる住宅の安全の確保は、先送りすることができない、都政の重要課題であると考えますが、見解を伺います。

 木造住宅、とりわけ木造住宅密集地域の改修がいそがれているにもかかわらず、改修事業は遅々としてすすんでいないのが現状です。 木造住宅密集地域の改善は、本来、従前居住者の居住継続を前提とした修復型が基本とされるべきですが、最近は、大型道路や再開発と一体ですすめる事業もみられます。このような事業方式は、住民、とりわけ借家や借地に住む住民の居住継続を困難にする場合もおおく、疑問の声もあげられています。

 そこで、木造密集地域の整備の実施にあたっては、都として種地を確保することや公営住宅の建設で、事業実施によって居住継続が困難となる住民の居住を保障することが、欠かせませんが、どうか。

 また、墨田区京島地区のように、住宅のセットバックなどによる域内生活道路の拡幅、既存住宅の耐震・防火改修、建て替えなどによる防災機能の向上を、住民主導ですすめること。停滞している現状を打開するために、都がモデル地区をさだめ、財政、技術、人を集中的に投入して事業を実施することなども考えられると思いますが、見解を伺います。

 個々の住宅の防災機能をたかめることもいそがれています。

 この点では、静岡県が「減災」の立場から木造住宅の耐震補強に補助をおこなうことを開始しましたが、都内でも中野区が古い木造住宅を耐震改修し、震度6以下の地震で全壊した場合、かかった費用を区が補償する制度を今年度実施しましたが、昨日までに、すでに、189件の予約申し込みがあったそうです。また、墨田区では、木造密集地域の対策のための検討委員会をたちあげ、区内の5万戸におよぶ木造密集地域の住宅の倒壊防止策として、3〇〇万円を限度にした倒壊防止策の導入を検討するなど、大地震から都民の生命と財産をまもるための対策が、区段階ではじめられています。

 そこで、区市町村が木造住宅の、耐震診断、耐震補強や防火対策への助成にふみだした場合、都として財政的に支援することが、住宅の安全化を推進するうえでおおきな役割を果たすことになると思いますが、どうか。

○都市整備局長(梶山修君)

 防災対策に関する六点のご質問にお答えいたします。

 まず、地震対策における住宅の安全確保についてでございますが、都は従来より、災害時に危険度の高い木造住宅密集地域を対象に、住宅の不燃化、共同化を初めとする各種施策を総合的に展開し、市街地の安全性の向上に取り組んでまいりました。

 また、震災時の建物倒壊などから都民の生命を守るため、耐震診断に関するパンフレットなどを作成し、都民に配布するとともに、都民みずからが簡易に耐震診断ができる方法の周知など、地震に強い住宅づくりを支援してまいりました。

 今後とも、地震時においても逃げないで済む、安全で安心して住める、そういったまちの実現に向けて取り組んでまいります。

 次に、木造住宅密集地域の整備に当たっての居住継続についてでございますが、木密地域の安全性を高めるためには、建物の不燃化とともに、道路や公園などの防災空間を確保することが必要であります。

 これらの公共施設整備に伴って、移転や一時的な転居が必要となる住民に対しては、これまでも、コミュニティ住宅と呼ばれる従前居住者用住宅の建設や、都営住宅の期限つき入居制度の活用などにより適切に対応しております。

 次に、木造住宅密集地域における事業の実施についてでございますが、住宅の建てかえに合わせて整備を行う、お話しの修復型の事業だけでは、整備時期が明確に定められず、防災性の向上を早期に達成できない面がございます。このため、防災都市づくり推進計画で定めた重点整備地域など、整備の必要性が高い地域では、待ちの姿勢ではなく、一刻も早く成果があらわれるような取り組みが不可欠であります。

 今後は、都と区が連携し、新たな防火規制の導入や、道路、公園などの基盤整備とあわせた周辺整備を推進し、木密地域の防災性の向上に努めてまいります。

 次に、木造住宅の耐震診断への助成についてでございますが、耐震診断などは本来、建築物の所有者などの責任において行われるべきものでありますが、都としてはこれまでも、耐震診断講習会を開催するとともに、簡易診断法の周知を行うなど、都民への普及啓発に取り組んでまいりました。

 今後は、ご指摘のような区市町村への財政支援ではなく、連絡協議会を設置するなど、区市町村との連携を強化することにより、木造住宅の耐震改修の促進に努めてまいります。

●老朽マンションの耐震化促進のための計画策定を

マンションの対策も重要です。

 先日、紀伊半島沖の海底地震の際には、500キロ以上離れたこの東京でも、ゆっくりとした震動が発生しました。これは長周期地震動といわれるもので、北海道の十勝沖地震では、遠く離れた苫小牧の石油タンクが共鳴して大災害をおこしたことは記憶にあたらしいところです。長周期地震動は、低層の家屋や中層のビルなどでは影響は見られず、高さ百メートルを超すような超高層ビルの高層部で、数メートルのゆれが発生すると言われているものです。

 いま、都心部を中心に、超高層の住宅ビルがあいついで建設されており、その対策の必要がさけばれているところです。わが党は本年、この長周期地震動の対策をもとめた際に、都は「研究」するむねこたえられました。

 そこで、長周期地震動の対策について、都としてどのようにすすめているのか、あらためて伺うものです。

 老朽マンションの対策では、わが党は調査を提案しましたが、その後、都は築30年以上の老朽マンションの調査をおこない、昨年、結果を発表しました。その結果は、おおくのマンションが耐震診断もうけてなく、診断の結果、対策が必要とされても耐震補強できないマンションが残されています。せっかく、実施した調査を宝の持ち腐れにしないために、都として、老朽マンションの耐震化促進のための計画策定にふみだすべきではありませんか。それぞれ、答弁をもとめます。

○都市整備局長(梶山修君)

 次に、長周期地震動に対する対策についてでございますが、巨大地震による長周期地震動の超高層建築物などへの影響や対策につきましては、土木学会及び日本建築学会が合同で特別委員会を設置し、検討を進めているところでございます。

 都としては、今後、この検討結果を初め、国の動向にも注目しつつ、適切に対応してまいります。

 最後に、老朽マンションの耐震化の促進についてでございますが、都では平成12年に耐震改修促進実施計画を策定し、これに基づき、新耐震基準以前に建てられたマンションの所有者などに対しまして、耐震診断、耐震改修の必要性を周知するほか、診断機関の紹介や各種融資、助成制度の紹介を行っております。

 今後とも、区市町村と連携し、耐震化の促進に努めてまいります。

●防災機関としてきわめて重要な消防団の本部施設整備を

地域防災の不可欠な担い手としての23区消防団に対する支援策について伺います。

いうまでもなく消防団は、日頃から、地域社会に溶けこみ各種の災害対応や警戒活動にあたるなど、多岐にわたる活動を展開しています。特に、震災等の大規模災害発生時には、地域の実情に精通し、発生時に即時に対応できる防災機関としてきわめて重要な存在です。

消防団にその役割を発揮してもらううえで、とりくむべき課題はさまざまありますが、本日は、もっとも切実な課題として、すべての分団に本部施設を整備する問題について伺います。

もともと消防団の活動単位は分団です。23区内には439の分団があり、このうち、196分団が本部施設未整備となっています。やむを得ず、それらの分団が本部としてあつかっている防災資機材格納庫のおおくは、会議スペースもなく、トイレもない、電気もない、電話もテレビもファックスもない、というのが実情です。しかし、分団にとっては責任をもつ地域に団員があつまり、うち合わせをすることができ、いざというときにはかけつけ待機することができる拠点施設はどうしても必要です。そういう本部施設がない分団は、台風などの警戒待機の出動などの時は、腰をおろす場所もないまま、風雨にさらされて待機しているのです。町会事務所や神社の社務所を借りる分団もありますが、急な場合や、年末警戒など何日もつづく場合などは借りることがむずかしいといいます。なかには、近所のそば屋の2階を借りてあつまるという赤穂浪士の討ち入りみたいな分団もあります。

にもかかわらず、石原都政になってからこの5年間に、分団本部が整備されたのは、おおい年で3棟、少ない年は1棟で平均、年2・4棟という状況です。これでは全分団に整備されるには80年かかります。

消防庁は消防庁単独の整備だけでなく他局や区の公共機関と連携するなどさまざまな手段を講じて全分団に本部機能をもつ施設を、目標年次を明記して、整備計画をつくるべきと考えますが、答弁を求め、質問を終わります。

○消防総監(白谷祐二君)

 特別区消防団の分団本部施設の整備についてでありますけれども、特別区消防団の分団本部施設は、平時の災害はもとより、震災時におきましても消防団の活動拠点として重要な施設であります。これらの分団本部施設の中には、老朽なものや狭隘となっているものもありますため、その整備につきましては緊急の課題であると認識しております。このため、引き続き、構造、建築年、狭隘度等を勘案いたしまして、順次計画的に整備を推進してまいります。

 

 

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