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2005/03/10 食の安全か、アメリカの都合か

BSE全頭検査、島村農水相の「世界の非常識」発言

2005/01/19

BSE(牛海綿状脳症)対策の全頭検査存続を求めます

食の安全か、アメリカの都合か

BSE全頭検査、島村農水相の「世界の非常識」発言

米国産牛の輸入再開を求めるアメリカの圧力が強まるもとで、日本のBSE(牛海綿状脳症)対策のかなめとなってきた全頭検査を「世界の非常識」とした島村宜伸農水相の答弁が波紋をひろげています。問われているのは、日本の食の安全・安心にたいする政府の基本姿勢です。

 島村農水相の「非常識」発言は、2月25日の衆院予算委員会分科会で公明党の赤羽一嘉議員への答弁で飛び出しました。

 赤羽氏は、危険部位の除去が安全の担保であり全頭検査を不要だとする米国側の主張は「きわめて科学的だ」とのべ、「アメリカ産牛肉だと情報公開すればいい。嫌だという人は食べなければいいし食べたい人は食べればいい」と、輸入再開を求める立場から質問しました。

 これに島村農水相は、「全頭検査は世界の常識ではなく、非常識の部類ですから、いつまでもこういう姿勢に閉じこもっていることが妥当だとは考えていません」という問題の答弁をしました。

 3月3日の参院予算委員会での追及で、やっと「非常識という言葉が適当でないというならこだわらない」と撤回を表明しました。

 しかし7日の同委員会では「日本だけが全頭検査いいと、何もかも全頭検査した方が安全は確かだがそれが現実的かどうか」と改めて答弁。全頭検査を投げ捨て、輸入再開に道筋をつけたいとの本音は鮮明です。

 食肉処理場で解体されるすべての牛を対象にBSE検査を行う全頭検査が導入されたのは2001年11月。国内初の感染牛発見から1ヵ月余り後のことでした。

 当時、世界保健機関(WHO)が加盟国に、BSEの感染源となる肉骨粉を牛に与えないよう勧告した1996年以降も「日本は安全」と、たかをくくって放置していた政府の責任が厳しく問われていました。日本の食品安全行政の信用が地に落ちた痛苦の経験をふまえて導入されたのが、世界一厳しいBSE対策といわれる全頭検査でした。

 日本政府は、2003年12月、アメリカでBSE感染牛が発見されたのを受けて輸入を停止。輸入再開にあたっては、日本国内と同様の安全確認を求めてきました。

 これに対し、アメリカの不十分なBSE対策にあわせて、日本の安全基準を後退させ、輸入再開を求めているのが米政府です。アメリカの要求に従うことは、日本国民の食の安全を脅かすことにほかなりません。

 日本共産党の高橋千鶴子衆院議員は、2月27日の衆院予算委員会で、BSE対策のずさんな実態を指摘した米政府の食品検査官労組の告発文書を紹介しました。米政府が月齢30カ月以上の牛の特定危険部位(脳、脊髄など)を完全に除去するとの対策を打ち出した後も食肉処理場ではそれが守られず、危険部位が混じる恐れがあるというのです。3月7日の参院予算委員会では、紙智子議員が「(結論を)来年まで持ち越せば日本側に誠意がないと思われる」という島村農水相に対し、「米国の都合優先化、安全・安心のためにやるのか」と批判。全頭検査の堅持を求めました。

 2005年2月には国内初の新型(変異型)ヤコブ病発症者が確認され、不安を広げました。世論調査でも全頭検査緩和への反応は強く、米国産牛の輸入を再開したら「食べたくない」と答える人が6割にのぼります。いま、日本の食の安全・安心を守る方針が揺らぐかどうかの瀬戸際です。

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BSE(牛海綿状脳症)対策の全頭検査存続を求めます

米国でのBSE(牛海綿状脳症)発生を受けて、日本が米国産牛肉の輸入禁止措置をとってから9か月以上が経過しました。米国は、「生後30か月齢以下の牛にはBSEのリスクはない」から、全頭検査の「科学的意味はない」として、米国は日本国内でおこなわれている全頭検査などの対策をとらないまま、輸入再開を迫っています。

 日本のBSE対策は、すべての牛を対象に感染の有無を調べる「全頭検査」をしたあと、さらにすべての牛からBSE原因物質の異常プリオン白質の99%以上が集中している頭部、せき髄、回腸遠位部、背根神経節(SRM)を除去するという二重の安全策になっており、これを否定する根拠はありません。

 日本の全頭検査では、確認された9頭の感染牛のうち21か月、23か月齢という30か月齢未満の牛からもBSE原因物質が検出されており、英国では20か月齢の発症牛の例があります。

 また、米国の牛の場合、「一定の月齢以下」といっても、正確な月齢を識別する仕組みがない状況であること。日本では、牛の生年月日を始め血統、出生地、育成歴などが識別できるトレーサビリティを確立し、全頭検査を行っているからこそ発見できたことであります。

 これらのことから考えても、全頭検査の意義は高まりこそすれ、否定される根拠はありません。

 全国4か所で行われた「BSE対策に関する意見交換会」でも、厚生労働省、農林水産省に対して、脳・せき髄などの危険部位除去の徹底、飼料規制の強化、全頭検査継続を求める意見が相次ぎました。また、食品安全委員会が「20か月以下のBSE感染牛を確認することができなかった」「検出限界以下の牛を検査対象から除外するとしても、全月齢の牛を対象としたSRM除去措置を変更しなければ、リスクが増加することはない」という「中間のとりまとめ」への疑問や批判が続出しました。

 費用の面から言っても、全頭検査にかかった国の費用は、平成13年10月から平成16年3月までの2年半で約100億円、1頭の検査費用は3.552円であり、牛肉100グラム当たりでは約1円となることから、食の安全を確保する費用として決して高いとはいえません。

 日本のBSE検査は、食肉の安全確保を目的としています。米国のように、BSE蔓延状況を把握するためとは根本的に違います。日本では、9割以上の国民が全頭検査を支持し、いまや米国でも全頭検査をも求める声が消費者に広がっています。

 ふるだて和憲都議は、政府が食品の安全・安心を最優先に、国内での全頭検査を維持するとともに、全頭検査を始め、SRM除去、トレーサビリティなどを米国に求めていくことが必要と考えます。

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