【参院国土交通委】山添拓議員 国交省の職員削減批判 “災害対応に必要”

2019年5月22日

日本共産党の山添拓議員は21日、参院国土交通委員会で、近年自然災害が頻発するなかで役割が重要となっている国土交通省の職員の定員削減を批判し、必要な職員の増員を求めました。

質問する山添拓議員=21日、参院国交委(「しんぶん赤旗」提供)
重要性が増している役割として、山添氏は緊急災害対策派遣隊(テックフォース)の事例を紹介。

同組織は大規模な自然災害時に派遣される特別部隊で、国交省地方整備局の職員を中心に構成されています。

山添議員は、政府が示した定員合理化目標の下で、2018年度の地方整備局の職員数が2001年度に比べて18%減少し、非常勤職員や業務委託が増加したと指摘。

災害の長期化によって、テックフォースに職員を送り出した地方整備局で人手不足が起こり、道路や河川などのインフラ管理といった基本業務に支障をきたす恐れがあると批判しました。

委託職員の人数について山添氏が質問すると、国交省の藤井直樹大臣官房長は「人数は把握していない」と答弁しました。

山添議員は「委託職員数が分からず、現場に必要な職員数を国交省が明らかにできていない。数字ありきの定員合理化目標は不合理だ」と述べ、現場の実態を調査することや定員削減目標を見直すよう迫りました。

石井啓一国交相は「地方整備局の定員はこれまでの定員合理化計画等によって減少し、厳しい定員事情にある。必要な定員を確保すべく最大限努力をする」と答弁しました。

(2018年5月22日付「しんぶん赤旗」より)