防衛省と外務省は8月22日、米空軍の特殊作戦機CV22オスプレイ5機が、10月1日から横田基地(福生市など5市1町)に正式配備されると発表しました。5機のオスプレイはすでに横田基地を拠点に323回にわたる離着陸などの訓練を繰り広げており、夜間の騒音など深刻な被害を生んでいます。基地周辺の住民から、配備されればさらに被害が広がるとして、「配備は絶対に許されない」と声が上がります。(荒金哲)
 
夜間低空 だんらん壊す
 5機のオスプレイは4月5日に横田基地に初飛来。5月に再飛来しました。6月23日に三度目の飛来をして以降は、横田基地にとどまり、訓練を繰り返しています。
 
 基地の監視を続ける羽村平和委員会の目視などによる集計で、4月の初飛来の際の離着陸数は10回、5月が5回だったのに対し、6月以降、離着陸数は300回を超え、急増しました。
 
 住民にとって深刻なのが、CV22は敵地に密かに侵入し、要人を暗殺したり、施設を破壊するなどの特殊作戦に使用されるため、夕方や夜間に飛行や訓練が集中することです。一家だんらんや休息をとるはずの時間帯に、何時間も自宅上空をオスプレイが飛ぶ日も少なくありません(表)。
 
 福生市の騒音調査でも、最新の7月のデータで、夜7時から10時の時間帯の飛行回数が、前年同月比110回増の262回におよびました。これは、昨年1年間の月平均141回を大きく上回り、2016年度以降で二番目に多い数です。
 
 中でも、住民から「半端じゃなく、ひどかった」と声が上がるのが、8月16日です。羽村平和委員会の調査で、午後5時18分から6時57分の1時間40分の間に、2機のオスプレイが20回にわたって離着陸訓練(タッチアンドゴー)を繰り返すなど、この日だけで離着陸は56回に及びました。
 
 「屋上で見ていると、恐ろしい音が夜の街を包んでいた」「2機が5~6回、ものすごい音で頭上を通り過ぎた。スピードも速いし、高度も低い」などの声が、同平和委員会に寄せられました。

全国が訓練の場に
 日本共産党の笠井亮、宮本徹両衆院議員、吉良よし子、山添拓両参院議員、とくとめ道信都議、関係自治体の市議らは22日、正式配備の公表を受けて、緊急に外務省と防衛省を呼び、配備の撤回を求めて抗議しました。
 
 参加者は、「『一時飛来』とされている現状でも、連日の訓練が夜間に行われている。これが正式配備になったら、もっと被害が深刻になる」として、「配備は絶対に許されない」と訴えました。
 
 都と基地周辺自治体でつくる連絡協議会も同日、国と米軍に対し、現在、横田に飛来しているオスプレイの基地周辺での飛行を最小限にすることなどを要請しました。
 
 CV22の訓練は過酷で、事故率も海兵隊仕様のMV22オスプレイ以上に高くなっています。横田周辺のほか、三沢対地射爆撃場(青森県)、群馬・新潟・長野上空の空域、北富士演習場(山梨県)、沖縄などが訓練の場所とされているほか、米軍が日本全土に設定している低空飛行ルートも訓練に使われると指摘されています。日本の安全に直接結びつかない、秘密作戦のための訓練で、全国の住民の生活が脅かされています。