築地移転 公約違反、明白に都議会閉会 任期折り返しの小池知事
 都議会第2回定例会は6月27日閉会しました。小池百合子知事1期目のちょうど折り返し点を迎え、知事の公約が問われました。(長沢宏幸)
 
 1年前の都議選で知事と都民ファーストの会は「築地は守る」「都民の食の安全・安心を守る」とはっきり公約し、多くの都民の支持を集めました。ところが定例会直前に発表された「築地再開発検討会議」の報告書の中には、築地の市場機能を残すことも築地ブランドを守るも反映されませんでした。

 星見てい子都議(共産党)は最終本会議の討論で、このことを指摘した上で「知事の公約違反が明々白々となった。知事、公約を投げ捨て豊洲市場への移転を強引に進めることは100年の悔いを残す」と厳しく批判。「今こそ市場業者の声を良く聞き、市場移転は再検討するよう強く求める」と迫りました。
 
東京大改革
 小池知事が2年前の知事選で掲げた「東京大改革」はどうかー。
 共産党都議団は前議会(3月)に続き、日本スポーツ協会本部ビルの岸記念体育会館の移転をめぐる問題を追及しました。開示請求で森喜朗元首相と東京都の新たな面談記録が明らかになり、そこには岸記念体育会館敷地について「都に買ってもらうとすっきりしていい。僕はそういう意見だ」と、森氏が都に働きかけた重大な発言が記録されていました。
 
 星見都議は討論で「一部の自民党政治家の意向に沿って行政を進めるやり方こそ、知事が批判してきた都政のブラックボックスではないか」と批判しました。
 
 小池知事は、知事選で「『都議会のドン』やひと握りの幹部による都政を改め、都民のための『東京大改革』を進めます」と公約しています。しかし代表質問で共産党がただすと「法令違反はなく、適切だった」と答弁したのです。
 
 星見都議は「特定の政党や政治家のみと、水面下で進める都政運営こそ、まさに『東京大改革』の対象としてメスを入れるべきだ」と主張しました。
 
児童虐待
 「もうおねがい ゆるして ゆるしてください」。3月に目黒区で虐待を受けて死亡したとされる船戸結愛ちゃんの手記公開と重なり、児童虐待問題は今定例会の大きな焦点のひとつになりました。
 
 この問題で小池知事は、全庁横断的なプロジェクトチームを立ち上げて総合的な対策を進め、児童相談所の体制強化について専門職の増員と専門性の確保に取り組むことを表明しました。また、共産党都議団の質問で、児童福祉司の人数は新たな国基準に比べ、あと90人増やす必要があることが明らかになりました。
 
 星見都議は討論で、「児童虐待ゼロをめざし、総合的な対策を進めるとともに、児童相談所体制の抜本的な拡充」を求めました。
 
受動喫煙防止
 国際的に遅れている受動喫煙防止対策も、焦点となりました。国会で審議中の健康増進法改正案より厳しい独自基準を盛り込んだ受動喫煙防止条例は日本共産党、都民ファーストの会、公明党、立憲民主党・民主クラブ、かがやけなどの賛成、自民党の反対で可決しました。
 
 受動喫煙を防ぐには本来は屋内全面禁煙が不可欠で、実際、多くの国は飲食店など屋内を全面禁煙としてきました。しかし同条例は、飲食店などで喫煙専用室の設置を認めていることや、従業員のいない飲食店では飲食する場での喫煙を認め、加熱式たばこは飲食する場などでの喫煙を認める上、罰則を適用しないとしていること、病院などに屋外喫煙所の設置を認めている点など、改善すべき課題も多く残されています。
 
 星見都議は討論で、都条例案は受動喫煙防止対策を一歩前進させるものとして賛成を表明する一方、共産党都議団が修正案で示した加熱式たばこの規制強化や受動喫煙防止対策推進協議会の設置を求めました。自民党は規制基準を国に合わせるべきだなどとして、条例案に反対しました。
 
医療費無料は否決
 共産党都議団提案の子ども医療費無料化の2条例案は、都民ファ、自民、公明、立憲・民主、かがやけなどの反対で否決されました。条例案は①多摩・島しょの15歳までの医療費助成制度を条例化し自己負担と所得制限をなくす②18歳までの医療費無料制度を都全域に創設する─ものです。