【参院国交委】「ビーチング方式解消を」山添拓議員/シップ・リサイクル法成立

2018年6月18日 ,

船舶再資源化解体適正実施法(シップ・リサイクル法案)が13日の参院本会議で、全会一致で可決、成立しました。

船舶を解体する際に起こる労働災害や環境汚染を防止するため、総トン数500トン以上の船舶所有者に対し、船体に使用される有害物質一覧表の作成を義務づけ、解体業者には施設ごとに国土交通・厚生労働・環境大臣の許可を取得するよう義務づけます。

質問する山添拓議員=12日、参院国交委(「しんぶん赤旗提供」)
2009年のシップ・リサイクル条約の国内法を整備するものです。

12日の参院国交委員会で、日本共産党の山添拓議員は、欧州連合(EU)域内法で問題視されているビーチング方式(砂浜で潮の干満差を利用し船舶を解体する方法)について、火災や爆発事故、環境汚染や労働者の健康被害につながっており、将来的には解消されるべきでないか、と政府の認識をただしました。

石井啓一国交相は「ビーチング方式により安全面、環境面で問題が生じたことは承知しており、改善が図られることが重要。条約が求める安全基準が満たされるよう、主要解体国に対して再資源化施設への資金的、技術的提供をしていく」と述べました。

山添議員は、環境に配慮した改善は当然だとして、造船大国として責任ある対応となるよう求めました。

(2018年6月18日付「しんぶん赤旗」より)