都議会予特委 大山都議が追及 日体協の優遇許されない 岸記念体育会館建て替え

 都議会は3月26日、予算特別委員会の締めくくり総括質疑を行いました。日本共産党は大山とも子都議が立ち、岸記念体育会館(渋谷区)の建て替えをめぐる森喜朗元首相ら政治家の介入疑惑を追及。建て替えが自民党の政治家と都幹部によって、周到に準備されてきたことを、情報公開文書などで浮き彫りにしました。
 
 日本体育協会(日体協)の本部ビルでもある岸記念体育会館は、前回の東京オリンピック(1964年)の時に建てたもので、老朽化した会館の建て替えは名誉会長を務める森元首相の悲願とされています。しかし代々木公園に隣接し、将来、都立公園にする都市計画の網がかかっているため、さまざまな制限があってうまくいかず、2012年頃から、神宮外苑への移転に方針転換しました。
 
 都は20年東京五輪のために岸記念体育会館の敷地を使う必要がある、そのために急いで公園の事業化を進める必要があるという口実で、18年度予算案に現会館敷地の買収に94億円、移転補償として29億円、合計123億円を計上。さらに移転先には都有地を提供(70億円)し、高さ制限も15㍍から80㍍に大幅緩和する異例の優遇措置を行いました。
 
 大山都議は都市整備局が作成した文書「都市計画代々木公園における事業着手の必要性について(案)」を示し、同会館敷地の五輪活用方針がオリンピック・パラリンピック準備局(オリパラ局)ではなく、都市整備局で進められたことを明らかにし、「オリンピックのために使うというのは、岸記念体育会館のために考えた後付けの口実で、敷地購入の大義名分はゆらいでいる」と指摘。
 
 また2012年5月に衆院議員会館の森氏の事務所を訪ねた都の佐藤副知事と安井技監とのやり取りが記録されている「神宮外苑の再整備について」という文書を見れば、日体協の移転の話を持ち出したのは森氏だったことは明らかだと強調。さらに、この文書に記載された森氏と佐藤副知事の発言の通り、日体協新会館が規制緩和され、大きな利益をもたらしたことを明らかにしました(図参照)。
 
 大山都議は情報公開された一連の文書に、森氏をはじめ、何人かの政治家の名前が出ているが、すべて自民党だと指摘。
 「霞ヶ丘競技場の建替えについて(萩生田元代議士と情報交換)」(2012年2月28日)という文書では、萩生田元衆院議員(当時、落選中)が「(別図を広げながら)日建設計がこんな案を検討している」と発言し、安井技監が「承知しており、私の局が中心に副知事と相談しながら検討している」などと、2人のやり取りを記しています。
 
 大山都議は、こうした文書を読み上げ、「自民党の元代議士と東京都の技監が、自民党の控室で、こういう『情報交換』を行うのは、重大な問題がある」とのべ、知事の認識をただしました。
 
 小池知事は「そのようなやりとりが行われたと認識しております」と、のべることしかできませんでした。邊見隆士都技監も「必要に応じて説明するのは当然」と居直りました。
 
 大山都議は政治家の関与を含めて検証さえ拒む知事に対して「知事のいう都政の透明化、都政改革は絵に描いた餅と言わなければならない」と強く批判。引き続き全容の解明を続けると表明しました。
 
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銭湯活性化へ対策
 大山都議はまた、待機児童解消をはじめ、都民の切実な暮らしの問題について取り上げました。
 
 大山都議は、都がまとめた「公衆浴場活性化策」を、銭湯の社会的意義を明らかにし、活性化の方向性を示したものとして評価。小池知事に重要性への認識をただし、どう具体化するか問いました。
 
 小池知事は「特に事業継承は、早急に取り組む課題」との認識を示し、「来年度、公衆浴場の後継者、参入希望者等に向け、経営ノウハウを実践的に学ぶ場の提供や、浴場への専門家派遣などに取り組んでいく」と答弁。「今後も、公衆浴場の活性化に向け、先頭に立って、取り組みを進めていく」としました。

 
都有地活用事業を3年間延長
 共産党都議団は福祉施設の整備で、都有地の活用を一貫して提案。都は2014年度に都有地貸付料減額制度を拡充し、都内公示地価平均を超える部分については、減額率を50%から90%に拡大。対象施設も広げてきました。しかし、期限は2017年度までで、共産党都議団が継続、拡充を求めていました。

 大山都議が検討した結果をただしたのに対し、梶原洋・福祉保健局長は「必要な手続きを経て、3年間延長することとした」と答え、対象施設についても、「今後とも必要に応じて見直していく」としました。