子どもの健康に格差ノー/医療費無料 国の制度に

市民・医師らが国会内で集会

子どもの医療費助成を行う自治体への補助金減額措置(ペナルティー)の完全廃止、国の制度による子ども医療費無料化を求めて、市民や医師らは7日、国会内で集会を開きました。

署名約1万6千人分を国会議員に提出。

子ども医療全国ネットの院内集会で、母親らから署名を受け取る(右から)田村、吉良、日吉雄太(立憲民主党)、山下の各議員=7日、衆院第2議員会館
子ども医療全国ネットの院内集会で、母親らから署名を受け取る(右から)田村、吉良、日吉雄太(立憲民主党)、山下の各議員=7日、衆院第2議員会館
「子どもの健康に格差が生まれることはあってはなりません」との集会アピールを採択しました。

主催は「子ども医療費無料制度を国に求める全国ネットワーク」。

厚生労働省は2016年末に、2018年度から未就学児に限り自治体へのペナルティーを廃止する方針を示し、その後、多くの自治体が対象児の拡大や窓口無料化などを実現しています。

新日本婦人の会の笠井貴美代会長はあいさつで、これらは運動の成果だと評価。重症化が防がれ医療費総額が減ったとして「”無料化は安易に医者に行く者が増え医療費が増える“との政府の言い分が破綻したといえる」と強調しました。

参加者が各地域の運動や 実態を報告しました。

「何度も署名を集めアンケートをとって自治体に声を届けてきた。ようやく県内全市町村で中学まで所得制限なしの窓口無料に。54市町村で高校まで無料も。でも、住む所で命の値段に差がついてはいけない」(長野)、「小5の娘が水ぼうそうになり病院で1,500円、薬局で4,500円も窓口負担した」(神奈川)。

日本共産党、立憲民主党、自民党の国会議員8人が参加。

共産党からは高橋千鶴子衆院議員、田村智子、山下芳生、吉良よし子の各参院議員が参加し、田村議員は「安倍首相は未就学児の医療費窓口負担は2割に減らしているというが、2割負担が家庭にとってどれほど大きいか理解していない」と批判しました。

(2月8日付「しんぶん赤旗」より)