政治資金集め放題~東京都選管が政治資金報告

2017年11月17日 ,

萩生田・衆院議員が官房副長官時に「大臣規範」破りパーティ、1,482万円

安倍晋三首相の側近として知られ、加計学園の獣医学部新設をめぐる疑惑のキーマンの1人でもある萩生田光一自民党幹事長代行が、官房副長官在任中に大規模な資金集めパーティを自粛するという閣議での申し合わせを破っていたことが16日、東京都選挙管理委員会が公表した2016年分の政治資金収支報告書でわかりました。

2001年1月6日に閣議決定された「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」では、国民の疑惑を招きかねないような大規模なパーティを、国務大臣および副大臣(内閣官房副長官を含む)が開催することを自粛するように規定しています。
同規範の前文には、「国務大臣等の公職にある者としての清廉さを保持し、政治と行政への国民の信頼を確保する」と明記されています。

萩生田氏は、官房副長官時代の2016年2月19日に「時局セミナー」と題したパーティで1,482万円の収入を得ていました。

2016年政治資金パーティ収入上位20団体
2016年政治資金パーティ収入上位20団体の表(11/17しんぶん赤旗掲載)

下村博文・元文科相、疑惑団体通じ957万円

学校法人「加計学園」側から政治資金収支報告書に記載せず政治団体「博友会」でのパーティ券購入による計200万円を受けていた下村博文元文部科学相が、2016年もこの疑惑の政治団体を使って多額の資金を集めていたことが16日、東京都選挙管理委員会が公表した政治資金収支報告書でわかりました。

博友会は、下村氏を支援する塾や民間教育団体などの関係者で組織する政治団体です。
下村氏は、博友会を受け皿として、13、14年にパーティ券の代金計200万円を加計学園の関係者から受け取りましたが、収支報告書に不記載でした。
釈明会見で下村氏は、加計学園の秘書室長が企業と個人11人分の代金を取りまとめて持参したものと説明。
それぞれの購入金額20万円未満だったため記載しなかったとしていました。

下村氏が代表の「自民党東京都第11選挙区支部」と資金管理団体「博文会」の16年分の収支報告書によると、この博友会から両団体に計957万円が寄付されています。

博友会は主な事務所の住所が東京都中野区のビルとなっていますが、実際には事務所がないなど実態不明です。

下村氏は、6月に加計学園側からのパーティ券購入疑惑が発覚した際、7月の都議選後に説明すると述べたものの、未だに説明していません。

統一協会系企業からも献金

(11/17しんぶん赤旗掲載)
(11/17しんぶん赤旗掲載)
下村氏は、全国で霊感商法による被害を引き起こしている「統一協会」(「世界平和統一家庭連合」に改称)の関連企業から昨年、6万円の献金を受け取っていたことが16日に公表された政治資金収支報告書でわかりました。

報告書によれば、下村氏が代表を務める自民党東京都第11選挙区支部は昨年3月、地元の板橋区に事務所を持つ世界日報社から6万円を受け取っていました。

同社は日刊紙「世界日報」を発行し、ホームページに記載の記事では、「統一協会」創始者の文鮮明(故人)が同紙の「創刊を提唱した」と記載されています。

本紙は同支部に質問状を送付しましたが、回答はありませんでした。

(11/17付しんぶん赤旗より)