東京都葛飾区で、「都営高砂団地建て替え跡地に、特別養護老人ホームを」と7年前に始まった住民運動が広がり、建設へ大きく前進しました。日本共産党都議団が特養の増設、都有地の活用を訴え続け、都に取り組みを促してきたことと住民のパワーがしっかり結びつきました。(西口友紀恵)

同区内に特別養護老人ホームは19ありますが、区内でも高齢化率が高い高砂、柴又、鎌倉地域(人口約5万2千人)には一つもありません。

自公数分で否決

2011年、「身近な都営団地の建て替え跡地に特養をつくってほしい」と、「介護をよくする会」(山浦哲博代表)が発足。翌12年には新日本婦人の会や東京土建、社会保障推進協議会など幅広い団体とともに特養の増設を求める連絡会を結成し、取り組みが広がりました。

事務局長の鈴木富士雄さん(71)は「暑い日も寒い日も、多いときは20人を超える人が街頭で署名を訴え、手ごたえが大きかった」と振り返ります。集まった署名は計1万5千人分超。同地域ではかつてない数でした。

しかし、13年の区議会で自民、公明などの反対で不採択。賛成したのは共産党と無所属議員1人だけでした。

傍聴した女性(79)は「わずか数分での否決に悔しくて涙が出た。運動をやめるわけにはいかないと腹をくくった」と話します。

事態が動いたのは昨年秋。区民と区長の意見交換会で鈴木さんが、特養の待機者が約1200人と多い現状をあげ、区のとりくみを聞くと、青木克徳区長が(団地跡地活用の)「都の了解が得られた。順次整備を進める」と答えたのです。

和泉都議が質問

この間、都議会では日本共産党が17議席に躍進した直後の代表質問で、都有地名を具体的に挙げて福祉施設への活用を提案。しかし、都有地は各局が管理する方式が長くつづき、区市町村が活用を要望してもなかなか進まない状況がありました。

その後も共産党都議団が全庁的な都有地の洗い出しと活用促進を進めるしくみをつくるよう粘り強く求めるなかで、昨年、都は「都有地活用推進本部」を設置しました。

今年3月の都議会では共産党の和泉なおみ都議がこの問題をとりあげ、住民の要望にこたえるよう求めたのにたいし、都は「地元区市と連携し、用地の活用を図る」と答えました。

山浦代表は「運動をやってきて、みんなが署名の力を実感しました。この間、一貫して私たちのとりくみを後押ししてくれたのは共産党です。特養の増設をさらに進めるためにも都議選で議席を増やしてほしい」と期待を寄せています。

 東京都議選で日本共産党は、特別養護老人ホームの待機者ゼロをめざし、(1)定員を4年間で2万人増やす(2)介護職員の賃金引き上げのため独自助成を実現する―などを重点公約に掲げています。

(「しんぶん赤旗」2017年6月13日付より)