《参議院》リニアに公金3兆円可決 JR東海に経営支援
山添氏反対討論

反対討論する山添拓議員=10日、参院国交委
反対討論する山添拓議員=10日、参院国交委

リニア中央新幹線に3兆円の公金を投入する鉄道建設・運輸施設整備支援機構法改定案が10日、参院国土交通委員会で自民、公明、民進、維新などの賛成で可決されました。日本共産党、希望の会(自由・社民)は反対しました。衆院に引き続き、わずか1日の審議で採決されました。

改定案は、国が財投債発行で集めた資金3兆円を超低金利でJR東海に貸し付けるというもの。日本共産党の山添拓議員は反対討論で、自然・環境に甚大な影響を与えるもので大義がないと主張。公金投入はJR東海への経営支援であり、返済不能のリスクは国民負担となりかねない上、大都市圏への人口と産業の集中で「地方創生どころか、地方消滅に導く」と訴えました。

採決に先立つ質疑で山添氏は、リニアによる増収額2720億円に対し、維持運営費等は4290億円とするJR東海の資料を示し「リニアは減益になる。償還確実性があると言えるのか」と追及しました。

石井啓一国土交通相は、リニアと東海道新幹線は切り分けられないとして、「リニア単独の収支について答えることは困難」と答弁。山添氏は「採算性を確認していない。あまりにずさんだ」と批判しました。

山添氏は、リニアの減益をカバーするという東海道新幹線も、国交省の交通政策審議会が需要が現在の半分になると予測していると指摘。石井国交相は、東海道新幹線についても単独の採算性は示せないと述べ、収益力の高い東海道新幹線と一体だから経営は安定するとの政府の説明に根拠がないことがあきらかになりました。山添氏は「JR東海による全額自己負担の原則が崩れた以上、工事認可を取り消すべきだ」と主張しました。

(「しんぶん赤旗」2016年11月11日付より)