豊洲問題 隠ぺい体質一掃を

都議会閉会 あぜ上議員討論

東京都議会第3回定例会は13日、最終本会議を開き閉会しました。日本共産党の、あぜ上三和子都議は討論で、都政を揺るがす大問題となっている築地市場(中央区)の豊洲(江東区)移転問題について、虚偽の説明で都民と都議会を欺いてきた都を厳しく批判しました。

あぜ上氏は、この問題の発端は石原慎太郎元知事が、東京ガス豊洲工場跡地が高濃度の有害物質で汚染されていることを知りながら市場移転計画を強行したことにあると指摘。

都が新市場の主要施設の地下で土壌汚染対策の盛り土を行わず、地下空間を造っていたことについて、都が自らの責任を技術会議に転嫁し、公文書である「自己検証報告書」まで捏造(ねつぞう)していたことを批判。「都政の隠蔽(いんぺい)体質を一掃することなしに、失った都政への信頼回復はできない」と強調しました。

あぜ上氏は新市場の地下水位が管理できておらず、盛り土が再汚染される危険性が明らかになったと指摘。地下水管理システムを受注した日水コンが地下水流動解析の実験研究施設を所有しておらず、入札参加資格を欠いている疑惑を示して、調査・検証するよう改めて求めました。

あぜ上氏はまた、2020年東京オリンピックの費用削減と透明化をどう進めるか問われると述べ、アスリート、都民の理解と納得を得て整備費を削減するよう要求。組織委員会に大会運営費の総額と内訳を公表させるよう求めました。

同日の本会議は、小池百合子知事が提出した知事給与を半減する条例案を全会一致で可決しました。

一方、都議の議会出席に伴う費用弁償を削減する条例案(日本共産党など5会派が昨年第1回定例会で共同提案)は継続審議となりました。あぜ上氏は討論で、条例案を速やかに可決するよう呼びかけました。

 

(「しんぶん赤旗」2016年10月14日付より)