選手村は環境優先で

五輪特委で吉田都議が追及

日本共産党の吉田信夫東京都議は27日の都議会オリンピック・パラリンピック特別委員会で、2020年東京五輪の選手村(中央区晴海)の建設について「環境優先という理念を貫くのか、特定建築者(民間事業者)による住宅開発を優先するのか、都の姿勢が問われている」と厳しく追及しました。

20年東京五輪の環境ガイドラインでは、準備段階から閉会後の後利用にいたるまで、CO2を増加させないとしています。吉田氏は、3月に公表された環境影響評価書案(環境アセスメント案)で、選手村の温室効果ガスの項目が建設機械のCO2排出量しか調査されていないと指摘。総戸数5950戸の住宅棟などの稼働による影響についても予測評価を行うよう求めました。

安部文洋選手村担当部長は「2020年東京オリンピック・パラリンピック環境アセスメント指針に基づいて必要な現況調査を実施したうえで、予測評価の事項や方法などを検討していく」と答弁しました。

吉田氏は、14階~17階の住宅22棟、50階建2棟の選手村建設の予想抜きに環境負荷の軽減は成り立たないとして、大会後の環境アセスメントを含めた環境優先の五輪にふさわしい取り組みを行うよう求めました。

(「しんぶん赤旗」5月29日付より)