消費税8%から1年 各地で宣伝署名活動

いっせい地方選挙で増税勢力に審判を

消費税が8%へ引き上げられてから1年が経過した1日、さらなる増税の中止を求める宣伝署名行動が東京都内でありました。いっせい地方選挙で、増税勢力にきびしい審判を下しましょうと呼びかけ、増税反対の署名に多くの市民が応じました。

廃止各界連絡会

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参加者の呼びかけに応じて署名す
る人たち=1日、東京・新宿駅前

新宿駅前では、消費税廃止各界連絡会が宣伝しました。各団体の代表が宣伝カーから訴えると、会社員や高齢   者らが次々に増税中止署名に応じました。

全労連の井上久事務局長は、「安倍政権のもとで物価が上昇しているなか、賃金は上がらず労働者の暮らしは厳しくなっている。働く者をいじめる増税をやめさせよう」と訴えました。

全国保険医団体連合会の住江憲勇会長は、経済的な理由で治療を中断する患者の実態を告発。「庶民に犠牲を強いる安倍政権を許していいのか。国民の力で増税を阻止しよう」と力を込めました。

全国商工団体連合会の鎌田保副会長は「中小業者は赤字でも身銭を切って消費税を納税している。これ以上増税するなと迫り、消費税に頼らない税制をつくろう」と呼びかけました。

日本共産党の小池晃副委員長・参院議員はこの日の参院予算委員会で、社会保障を口実に消費税の増税をおし進める政府のごまかしを暴いた自身の国会論戦を紹介。「税金はお金持ちや大企業から応分にいただいて、苦しい庶民の暮らしを支えるものです。暴走する安倍政権に消費税の増税は許さないの声を突きつけよう」と訴えました。

契約社員として働く女性(38)=東京都中野区=が署名。「社会保障のためといって増税しておいて、実際は削減ばかりです。一方で、軍事費を増やして戦争できる国にしようなんて納得いきません」と語りました。

消費税をなくす会

消費税をなくす会の増税中止を求める署名に応じる市民=1日、東京・雷門
消費税をなくす会の増税中止を求める
署名に応じる市民=1日、東京・雷門

消費税をなくす全国の会、東京の会、台東の会は、東京都台東区雷門で、「消費税10%なんてとんでもない」と書かれた横断幕を掲げて、増税中止を求める街頭宣伝をしました。参加者はビラやティッシュを配布しながら署名を呼びかけました。

「普段は通り過ぎるが、たまらず署名した」(埼玉県川口市、73歳女性)。「最初に導入したときと話が違う。ルール違反だ」(千葉県銚子市、65歳男性)など足をとめる人が目立ちました。

千葉県流山市に住む羽鳥一恵さん(69)は、消費税が8%に引き上げられてから買い物を控えるようになりました。現在、年金だけでは生活費が足りず、千代田区内でマンションの管理人をしています。「増税反対はもちろん、安倍政権への不満を表明するために署名します」と話しました。

「安倍政権になってから踏んだり蹴ったりだ」。東京日野市に住む岩崎正さん(74)は昨年、病気が見つかり緊急入院。そこに消費税増税、年金引き下げ、社会保険料の引き上げが生活を圧迫しました。「今でも生活は苦しい。この署名で増税阻止の一端を担いたい」。

日本共産党のあきま洋、はしづめ高志両台東区議と、鈴木のぼる、伊藤のぶ子両台東区議候補が参加し「増税反対の声を広げましょう」と呼びかけました。

(「しんぶん赤旗」2015年4月2日付より)